市場開拓への挑戦

社長が抱える市場開拓の悩み

 会社をやっていれば、社長であれば次のような悩み(経営課題)を抱えているのは当然である。もし、このような経営課題に意識が無いなら危険なことである。何故なら、今は良くても、現状に甘んじていると、製品や技術は古くなり、競合は出現するし、時代も変化するので会社は取り残されていく。又いやでも社長含め社員は年をとり組織の新陳代謝を怠ると先が無い。社長は未来を見ながら手を打っていく必要があるのである。

 

o  事業を拡大したい

o  新事業を軌道に乗せたい

o  既存事業の新たな顧客を開拓したい

o  販路拡大で市場開拓を推進したい

o  顧客事例を横展開して市場を拡大したい

o  今の市場とは別の新しい市場を開拓したい

o  技術ノウハウを活かして新しい顧客を開拓したい

o  技術開発実績を活用して新しいマーケットを開拓したい

o  自社製品を開発して新しい市場を開拓したい

o  新製品を開発したが思うように売れない

o  今は仕事があるが先行きが見えない

o  下請け体質から脱却する方法を考えないとじり貧になる

o  新たな技術、製品、サービスを開発して事業化したい

o  新たなビジネスを見つけて、次の経営の柱にしたい

 

もし、社長や経営幹部がこのような状況に手を子招いていれば、何も行動しなければ、会社はじり貧になっていくであろう。社長と経営幹部は一生懸命に事業を発展させようと意識し努力して行動することで会社は維持されている。そのうちに潮の流れが会社の方向と同じなり、発展していくのである。

 

ところで、ここで言う市場開拓は、マーケティング視点での商売活動をデザインして、販促プロモーション含む営業展開の方程式を考えることを意味している。それは社長や経営幹部が会社の置かれている現状を理解しながらビジネスをデザインすること、具体的には商売を展開する為の商品企画、戦略とビジネスモデル、行動のシナリオを考えて、経営計画(事業計画/資金計画/アクションプラン)に落とし込むことである。

市場開拓のボトルネック

 市場開拓が思うようにいかないと悩まれている会社の多くに次のようなことが見られる。これらのことは市場開拓のボトルネックとなっている。しかし、当事者はこれらのことが問題であることを理解しにくいし、これらのことに気が付かないことが多い。結果としてビジネスチャンスを逃してしまうことになる。結構、厄介なのである。

 

o  市場に於ける自社のポテンシャル(価値)を理解していない

o  顧客が何故、買ってくれるのかを掘り下げていない

o  経営環境、時代の変化を捉えていない

 

o  引合いあれば何でも受注して、成り行きで商売をしている

o  自社を求める顧客セグメントが漠然としている

o  自社の価値が役に立つ市場にフォーカスして商売を展開していない

 

o  戦略がなく場当たり的にビジネスを展開している

o  ビジネスのデザインを考えていない

o  市場開拓をする為にビジネスモデルをブラッシュアップする必要がある

 

o  機能や性能が良ければ売れると思っている

o  顧客ニーズに応えた顧客視点のソリューションになっていない

o  競合との差別化/位置付けが明確でない

 

o  思考は商売より技術的な興味を優先している

o  新しいものを見つけるのに長けているが、事業展開するのが苦手である

o  素晴らしい資産が眠っていて活用できていない

 

o  自社の技術や製品に対して思い入れが強すぎる傾向にある

o  「どういう顧客に売れるのか」と聞くと、「すごい製品だ」という答えが返ってくる

o  ターゲット市場に合ったソリューションに仕立てることに否定的な傾向にある

 

 

顧客の困っていることを自社の技術/製品/サービスでどう応えるかということに徹すれば、自分たちを求める顧客層がクリアにみえてくるのだが、意外に難しいのである。

市場開拓を成功させる5つのポイント

中小企業にとり市場開拓のハードルは高い。どんなに素晴らしい技術や製品でも新しい市場を開拓することは社長が考えていた以上に大変なことです。会社の知名度、製品の実績がないとどんなに良い製品でも買ってはくれない、それが現実なのです。次の市場開拓を成功させる5つのポイントを参考にして頂ければ幸いである。

 

その1.自社のポテンシャル

次のようなことについて一度考えてみることをお勧めする。自社の市場(顧客)から見た現実的なポテンシャルが見えてくるはずである。おそらく、自分達が当たり前だと思っていることに顧客は価値を見ていることに気がついたり、今まで思ったことも無い自社の眠っている価値を発見するはずです。

 

{C}o  何故、引合いが来るのか?

{C}o  何故、顧客は買ってくれるのか?

{C}o  何故、贔屓にしてくれるのか?

{C}o  どういう顧客が買ってくれるのか?

{C}o  どういう顧客の悩みを解決できるのか?

{C}o  どんな点を顧客は評価しているのか?

{C}o  どんな点に顧客は物足りなく思っているのか?

{C}o  どんな引合いが今まであったか?

{C}o  どんな引合いは受注できなったか?

{C}o  何を顧客にもたらしたのか?

{C}o  何を顧客は期待しているのか?

{C}o  どこが競合と差別化されているのか?

{C}o  違うやり方で自社の提供する価値を実現できるか?

 

その2.顧客ターゲティング

会社は今まで商売をやり培ってきた有形無形の資産、宝の山が沢山ある。これらは今まで、顧客とやり取りした経験ノウハウ情報であり、単なる納入実績ではない。具体的には顧客の実際の用途と活用ノウハウ、顧客からの苦情、顧客からの要望、顧客ニーズに応えた経験とノウハウ、失注した経験等‥である。これらを顧客マトリックスとして整理するとターゲット顧客が見えてくるはずである。一部ではあるが、分かり易い3つの顧客ターゲットの方法を以下に記述する。

{C}      導入事例と同じ既存の顧客層にアプローチする

誰でも分かっていることだが、戦略的に考えて行動している会社は意外に少ない。勿体無いことである。

{C}      導入事例と同じ用途があると思われる新たな顧客層にアプローチする

これも比較的簡単に未来顧客が見えてくると思う。

{C}      製品サービスをアレンジすれば売れる顧客層にアプローチする

これも顧客からのリクエストや苦情を真摯に対応して、要望に応えて改善すれば売れる市場が見えてくる。

 

その3.顧客ソリューションの開発

先ず、プロダクト視点でなく顧客視点、自社の都合でなく顧客の要望に応えたソリューションを開発する必要がある。技術系の会社はどうしても機能や性能を前面に打ち出す会社が多いが、顧客の悩みや要望に対しての効用を提案しなければならない。

極端な言い方をすれば、性能や機能はどうでもよく、顧客から見れば、購入したら何ができるか/何が良くなるかが重要で、性能や機能はそれらを実現する為の要素なのである。尚、顧客ソリューションの開発は比較的シンプルである。ユーザー事例の中からモデルとなるユーザーを見つけ、それをソリューションにするだけである。

 

その4.時代のトレンド

いくら良い製品でも技術トレンドに対応できないとじり貧になる。例えば、製品によってはクラウドを活用すれば世界中にサービスを提供できる。何らかのエコシステムに組み込めればあらたな市場が見えてくる。自社の装置がネットワークに対応できなければ、広がりが期待できない。AI、素材、SDGS、環境/地球温暖化、人手不足‥等と大きく時代は激変している。この波を見ていないと、未来の仕事が無くなってしまう。

 

その5.ビジネスモデルのブラッシュアップ

ターゲットの顧客層が決まり、顧客層向けのソリューション開発ができたら、顧客層にアプローチする最適な方法を考えなければならない。これは現行のビジネスモデルをブラッシュアップすることを意味している。顧客ソリューションを開発しただけでは効率的な市場開拓は出来ない。

 

冒頭にも記しましたが、中小企業にとり市場開拓のハードルは高いので、市場開拓は戦略的に行わなければならない。それ以前の問題として、多くの中小企業は下請けに甘んじていて、自社の優れたポテンシャルに気が付いていないで眠っている。勿体無い限りである。

 

 

 

神楽坂コンサルティング株式会社 社長の相談役 竹内一郎

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